生田誠三君情報 2013 Autumn
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写真前列の、小生の隣に座っているのが生田君で、 後列の白い服の女性が奥様です。 |
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昨晩、北京より帰国しました。 生田君とは期間中2回も会うことが出来、とても楽しい時間を過ごしました。30日は、ご夫妻で北京市内に宿をとり、遠路も厭わずホテルまで訪ねて来てくださり、50年ぶりの再会とあって、7時間近くも話が弾みました。一昨日の11月2日は、北京市郊外にある生田君のご自宅を訪問しました。オリンピック公園の北西に位置する、沙河高教園という開発中の文教都市の中に、500m四方の城壁のような壁に囲まれた、レストランやスポーツセンター、プール、テニスコートなども備えた住宅エリアで、許可がなければエリア内にも入れないほど、警備も厳重でした。200戸前後点在する家も、標準は8千万円前後だそうですが、中には、2億円、3億円で売り出されている家もあり、中国の不動産高騰は想像以上でした。 奥様は、北京大学と東京女子医大を出られ、在日中国大使館の主治医を勤められたこともあるお医者様(医学博士)ですが、気さくで親しみやすい上に、とても細やかな気配りをされる素晴らしい方です。足裏マッサージ店にも連れて行って下さり、すっかりお世話になってしまいましたが、生田君とのおしどり振りは何とも言いようがないほど素敵で、傍目にも羨ましくなるほどでした。北京市内の病院に勤務する息子さんも、明るくて素直な、とても性格のよい青年で、帰りは、市内にある、現地の住人でなければ入れないような、安くて美味しい料理店に案内してくれ、ホテルまで車で送って下さいました。 生田君自身は、悠々自適と言いながらも、研究活動と論文執筆に明け暮れている様子で、執筆中の英文論文の書き出し部分を拝読しましたが、私には難しくてよく判らないものの、商取引において、売り手と買い手に生ずる問題を4種類の要素に分類し、どのようなメカニズムで価格が決まってくるのかを理論化することに挑戦しているように見受けました。完成が楽しみです。10年近く前に執筆された、「戦略の論ーORの哲学的背景ー」と題する論文も拝読しましたが、戦略国家である米国と、戦略なき戦術国家である日本の違いを解明し、米国の戦略の背景にある哲学にも迫ろうとしている、いかにも管理工学科千住研出身らしい、興味深い論文でした。(コピーを頂きましたので、ご覧になりたい方はお知らせください) と言う訳で、すっかりお世話になり、予想もしなかった楽しい出張になりました。皆様にもとても会いたがっておりましたので、北京に行く機会がある方は、是非、連絡してあげてください。また、来年の桜の咲くこ頃には来日して、是非、皆様にお会いしたいと言っておりましたので、その時は一席設けたいと思っております。改めてご案内しますので、皆様にもご参集いただきたく、お願い申し上げます。 なお、北京のスモッグは日本で報道されているほどは酷くなく、昨日は、前日までのスモッグが嘘のような秋晴れで、空の青さは今一つの感はありましたが、空気も澄んで、遠くの山々もはっきりと見えました。1960年台の東京や川崎を経験している我々世代から見れば、北京のスモッグも、当時の川崎と大差はなく、しっかり準備していったマスクも不要でした。現地の人々に、「我々も同じような経験をして解決してきたのだから、貴方方も必ず解決できますよ」と話すと、一瞬ですが、一様にホッとしたような表情を見せるのが印象的で、このあたりにも、日中関係改善の切り口の一つがあるように思いました。 以上、簡単ですが、取り急ぎのご報告です。 森 靖孝(2013/11/4)
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